私は約7年間、病院の事務職員として公務員の身分で働いていました。
公務員はなんとなく安定しているというイメージで、長年就職先として人気があります。
公務員は本当に安定しているのか、公務員のメリットとデメリットの両方を理解したうえで、就職活動に励む事が重要です。
この記事では、私の経験を元に、理学療法士で公務員として働きたい人に向けて、公務員のメリットやデメリットについて説明します。
理学療法士で公務員になりたいと考えている人は、是非この記事を参考にしてください。
公務員のメリット
①雇用が安定している
一般企業では、業績が悪ければ解雇やリストラがありますが、公務員の場合は問題行動を起こさない限りは免職されることはありません。
逆を言えば、成果を上げても給料に反映されることは少なく、大きく稼ぐことは難しくなります。
②年功序列で給料が上がっていく
公務員の給与制度は年功序列制度が根強く残っています。
採用当初は給与は高くありませんが、毎年5千〜1万円程度は昇給していくので、長年勤めることが出来れば、それなりの給料が貰えます。
近年、終身雇用制度や年功序列制度が無くなりつつある世の中で、安定的に仕事ができる職場です。

公務員の理学療法士の給与水準は中小企業程度です。
病院の中で給料が高い順は、①医師②看護師③コメディカル④事務職員・・・となっており、正直そんなに給料は高い水準ではないのが現状です。
③手当や福利厚生が充実している
公務員には、扶養手当や住居手当など、色々な手当の支給があります。
その他に、職員宿舎や保養宿舎、健康管理、貸付業務などの福利厚生が提供されるところもあります。

私も公務員で働いていたとき、一時期、官舎に住んでいたときがありました。
地方の病院だったため、正直ボロくて最低限の設備しかなかったですが、月額料金はその地域の家賃相場の1/3以下の料金で暮らしていました。
④社会的な信用度が高い
公務員は民間企業の会社員や個人事業主に比べて社会的な信用度が高いです。
そのため、クレジットカードやローン、賃貸などの審査に強いです。
公務員のデメリット
①副業が禁止されている
公務員は法律で副業で収入を得ることが禁止されています。
もし公務員で副業がバレた場合、懲戒処分の重い処罰になりますので注意が必要です。

副業で新たな収入源を確保出来るのはメリットです。
それ以上に副業は、本業とは異なる経験をしてスキルアップに繋がることもありますので、副業が出来ないのは大きなデメリットと私は考えます。
②出世をして長年勤めないと高収入にならない
公務員の給与制度は「等級」と「号級」によって給料が決められています。
出世をすれば「等級」が上がり、年数が経てば「号級」が上がる仕組みです。
公務員は年功序列制度が根強く残っています。
そのため、年収を上げるには、出世をして長年勤め続けなければ給料が上がっていきません。

公務員の初任給は決して高くありません。
等級が上がれば、号級が上がった際の給与の上り幅も少し上がります。
そのため、定年まで出世せず号級だけ上がっても、ある程度で頭打ちになります。
副業も出来ないため、大きく稼ぎたい人には公務員は向いていないと思います。
③ノルマがないことはない
みなさんの公務員のイメージで「公務員だからノルマがないんでしょ?」と思われている方もいらっしゃると思います。
現状、民間も公営も病院経営は厳しく、国公立や都道府県の病院のほとんどは赤字経営で、数億単位で借金を抱えているところは、至るところにあります。
近年、社会保障費の負担増により、診療報酬が改定され、年々病院経営は厳しいものになっています。
そのためリハビリでも、病院では一日〇〇単位、訪問でも月〇〇件以上などの実績目標を立てて取りこぼしが無いように、民間や公営に関わらずどこの病院も頑張っています。
④定時で帰れるとは限らない
みなさんの公務員のイメージで「基本的に定時で帰れるんでしょ?」と思っている方もいらっしゃると思いますが、残念ながら必ずしも残業がないわけではありません。
時期によって患者様の増減にも波がありますし、その時によって仕事量は変わってきます。
また、育休や病休、育児短時間など一時的に働く職員数が少ない場合、お互いフォローしながら働かないといけないので、その場合も仕事量が変わってきます。
まとめ
ここまで公務員のメリットとデメリットを説明しました。
理学療法士で公務員として働きたい場合、共働きの場合は様々な手当てや福利厚生、休業制度があるので、公務員のメリットを生かすことができると思います。
しかし公務員の場合は副業が出来ないため、子供が増えたり学校行事など、急なイベントで出費が増えたとしても、その時に臨機応変な働き方が出来ず、決まった給料の範囲内で生活することしか出来ません。
公務員のメリットやデメリットをしっかり理解したうえで、自分のライフスタイルにあった働き方を選択して、より良い理学療法士の生活を送ってほしいと願っております。
以上でこの記事は終わります!
今回の記事が参考になればうれしいです!
最後までご覧いただきありがとうございました!
では、そういうことで!